いろいろと腹立つ ダチの F
その日はあいつ
古典の時間に
数学の宿題ば しよった
だいたい！
ちゃんと宿題やらするとこも 腹立つし
学校の推薦で
産大にギリギリ行けるってポジションも
やけに 気に入らんやったね
その時間の 古典の先公と言やぁ
くそまじめで
オレら 寝るもよし しゃべるもよしの 安全パイ
やったはず、、、よ
それが急によ
先公の顔が 異常なぐらい赤く充血して
唇は ブルブル震えながら
F に ズカズカって近づいて
「おまえは なぜ数学をしてるんだぁ〜！」
って叫んでくさ
教科書の角で バコ〜ンって殴りやがった
そんで髪ば掴んだまま
顔面に 膝蹴りば2〜3発入れたもんだから
F はたまらず 床にひっくり返ったわけね
オレ、、瞬間に頭にきて
「なんしようとや！ 貴様んコラ〜ッ」
って 先公に言っちゃったら
クラスのみんなが
「貴様 殺すぞ〜！」 「家族さらうぞ〜！」
「夜中に おまえんがた行くぞコラァ〜！」
みたいに
暴徒化寸前になってしもうて
先公ば取り囲んだ
そしたらふと われに返った先公が
バタバタ逃げ出して職員室に戻り
生活指導の先公が 自習しとけて言いに来るっていう
わけの分からん結果になったんやけど
しかしあれ
なんやったんかね
真面目一本でやってきた先公でも
10年に一回ぐらい
人生の苦労が 走馬燈のごと走り抜けてくさ
くそガキに ぶち切れることも
あんのかね、、、
ばってん 次の古典の時間の時は
普通に おとなしい先公に戻っとったし
地味〜な授業で終わって
オレらの卒業まで
その先公が 二度と切れることはなかったにしても
しかしオレは 未だに
その先公の心には
深〜い 深〜い 闇が潜んでたんじゃないのかって
思えるんよね
家族の中でも浮いた存在で
しかも こんな私立の不良学校やらで
生徒からも 他の先生からも バカにされ
ギリの 精神状態やったんじゃね〜かってね
ずんぐりして
メガネで まるはげの先公やったけど
こんな感じの奴は 怖え〜なぁって
なんとなく オレは感じたよ。
