先公 K 其の二

オレの

「嫌がらせ ビーム光線」 は

思いのほか 効いとるんやろう
あいつ だんだんオレば無視するごとなってきて

オレには 
質問も 発表も なんもせんごとなった

あいつは 倫理も教えようばってん

(だいたい日本の倫理って、なんか意味あった?)

本業は 体育やけん
当然 体育の授業もあるわね

その日は
ラグビーの授業やった

整列して 準備運動しよる時にも
オレがまた じ〜っと見よったら

「貴様この! いい加減にせれよ〜!」

つって あいつが襟首ば 掴んできたんよね

だけん オレは

「なんのことっすか? 気に障ったんなら謝りますけど、、、」

みたいに さらっと流しといた

そんで 楽しいラグビーが始まって
オレらの楽しいってのは 決まって暴力沙汰になるからよ

スクラムが壊れた瞬間に ボディーは入れるわ
タックルの代わりに 飛び蹴りはかます
もう むちゃくちゃなんやけど

その日は たまたま
オレがシャバ憎の腹を蹴ったとこ 先公に見られて

「こらぁ〜!G ちょっとこっち来い!」

って 言われたわけよ
 
オレは とうとう来たかと思いつつ 不貞腐れて行ったら

ボコボコ〜ッて 腹と顔面ば 5〜6発殴られて

授業もやめさせられて 
グランドの隅に正座させられた

オレは内心

ほ〜っ 窮鼠が猫を咬んだか、、、なんて思って
したり顔で 座ったもんだ

授業が終わって
ダチが集まってきて

「おまえと K のあいだに いったい何があったとや?」

って 聞くんよね

だけん ここ半月ばかりの経過ば話したら
また 言われた

「おまえって 怖いやつやねぇ〜
  普通のもんは 先公に仕掛けたりせんぜぇ、、、」

そこでオレは説いた

「あいつら所詮 公務員やん、 暴走族やらやーさんに仕掛けたら
    殺される可能性もあるばってんが あいつらは仕事やし 
      家族もおる一般市民やろ? 怖いこと な〜んもないやん」

「そら そうばってん、内申書やら、、退学やら、、」

内申書やら退学ば気にするぐらいなら 
  こげな学校に来る前に もっと中坊ん時に勉強しとけ バカ!」

と まあ

アホなりの理論で説明すると

「ふむふむ なるほどね〜」 みたいに

アホが 納得するのであった、、、


続く。