初めて売れた時

人には忘れられない瞬間が
たくさん あると思いますが
僕の忘れられない瞬間の一つである
初めて売れた瞬間は 平成20年9月でした

場所は アクロス福岡 二階 匠ギャラリー
博多織と伊万里焼の交流展 初日です

午前11時ぐらいだったでしょうか
僕のピンクグラデーションのストールを手に
若くて綺麗な女性が 「あの〜」 って

「このショール、着物の肩にかけたらいいですよね」

僕は 勿論でございますと嬉々として
糸はなんたら 染めはなんたら 手織りでなんたら
頑張って説明させてもらったら
なんとか値段の高さを理解して頂きまして

それでも う〜ん という感じで

「分かりました、一割 引きましょう」

そう言うと 笑顔で買いますって言われて
僕は思わず 本当ですか? と言ってしまい
えっ て顔をされてしまいました

それほど 自分が作った作品が自分の手で
人様に売れていくことが 感激だったわけです

ずっとアルバイトでギリギリで食べていたので
そのあとトイレに行って でかい声で
「よっしゃ〜」 と言いましたし
晩酌の時は 少し ウルウルしました

その方、東区の女性で 名前も顔もいまだに忘れられません
(変な意味じゃないですよ)

あの時の 感謝の気持ち
今もそのまま持っています

ちなみに 中国人のお客様第一号は
上海博物館の陶さんです このことも
おそらく 一生忘れないでしょう

先日 ある友人がブログで記事にしていた
営業や販売で 1 を 10 に変える事は 努力次第でできるが
0 を 1 に変える事は とても難しいということ

これは その通りですね
若い頃、ルートセールスもやり 飛び込みの取引先開拓も
やったので 分かります
それに今の仕事も何年も売れずに悩んだ僕が言うんだから
間違いありません
好きな事して家族に負担をかけてる暗い気持ちを
お客様は 救ってくれるのです

だから やっぱ神様なんでしょう