ジャンプ道

18ん時は 

車転がすのが楽しくてね

ドライブテクニックも上げないかんし
道も覚えないかんやろ

道が分からんやら言うたら、デートで恥かしいけんね
カーナビやら 夢の世界の時代やもん

その日は

ダチと2台で 東区まで走って
ちょっと自販機で一休み

「なんか面白いことないや?」

「う〜ん そうやねぇ、爆竹なら車にあるじぇ、、」

夜12時か、、、

ふとオレは思った

高校の先公で いちばん御礼参りしたかったやつの家は
確かこの辺やったね、、、

よっしゃ〜!

ってことで

その先公の家に横付けして
爆竹を束のまんま火ば点けて ポイッと投げたら

先公の家の庭で パンパパパン! パンパン!

寝室の電気が点いたの見てから 
オレらは車を急発進させて逃げてやった

ギャハハハハ〜ッ
腹の底から笑ってやったよ

笑って笑って笑って、 疲れて、

そしたら
妙に虚しくなってね

つまらんことしたな〜って あとから反省したんだわ

「今日は もう帰ろうか」

シラケて、オレがそう言うと 

ダチが寄るとこあるって言うんで
入部あたりから右折して すっ飛ばしてたんだよ

その瞬間 バウンッ!

急にオレの車が宙に浮いて
ドカ〜ンと地面に落ちた

後から付いてきたダチも バウンッ!って飛んで
ドカ〜ンと落ちたら マフラーがガランッガランって転がって

エンジン音が 急にドドド〜って爆音に変わった

そこは

恐怖の 「ジャンプ道」 やった

先輩から ちらっと聞いとったばってん
ちゃんと確認しとらんやったけん やってもうた

そこは昔

田んぼのあぜ道やった場所で

丸い橋が架かっとった道ば 無理やり舗装したもんやけん
軽いジャンプ台のごとなってしもうて

飛ばす車は ジャンプしてしまうんよね

ましてや シャコタン車は
完全に カースタント状態になるわけよ

オレのはまあ、足回りが硬かったし
スカートが削れた程度やったけど

ダチのは マフラーがおしょれてさ

「修理代が 高うついたやね」

っていう話

昭和のアスファルトは 
穴があったり 歪んでいたり 踏切りが凸凹だったり

確かに劣悪やったけども

悪いことは するもんやないよって
いうことかな。