早良連合の 先輩

前にも書いたごと

オレは高校卒業と同時に引っ越して
18才で 早良という町に来た

ここはまあ、詳細は言えんばってん 
かなり ガラが悪い土地でね

用心はしとったんやけど

ある日

仕事帰りに早良街道ばぶっ飛ばしよったら
入部区役所あたりから でかいバイクがあおってきたわけよ

そんで

内野の交差点で信号待ちしとったら
横に並んできて 窓ば開けろって言うんよね

「あんた、どこの人かいな?」

いきなり失礼な言い方やね〜て 思うたけど
それはそれは怖い顔をした ヒゲのおっさんやったし

多分

地元のヤバイ奴やろうねと オレはふんで
下手モードで返事した

「オレすか? 陽光台に引っ越してきたもんやけど、、、」

そしたら おっさんが急に笑顔になって

「おお〜おまえ陽光台や、 ほんなら今度から地元同志たい!
   オレは早良連合の Y ていうったい ヨロシク頼むぜ。」

オレは一瞬

はぁ?早良連合って、、有名な暴走族やんけ
なんで こげなおっさんまで入っとうとかいな、、、

て、思うたとよ

ばってん

よう話ば聞きよったら
その Y さんはまだ 21才やった

いったい どんな21年ば過ごしたらこげんなるとや?
て、思いながらも 

こんな人と最初に知り合っておいたということが
我ながらナイスやったなぁ〜とも思うたやね

しかも Y さんが

「おまえのブル(ブルーバード)くさ、ショボイタイヤはめとうね〜
  いつ車高ば落とすとや? オレが板金屋ば紹介しちゃろうか?」

て、言うてくれて

願ったり叶ったりの展開にまで進んだわけよ

オレは喜んで帰ってから
早良に 一人だけおるダチにも報告して

強化サスと ショックアブソーバを注文して

とりあえず225ぐらいのホイル付き中古タイヤば
探してもらうことにした

給料が安いけん キツイばってんね
これはしゃあない! 

Y さんと その仲間が改造しちゃあぜって言いよんしゃ〜ちゃけん
この流れには乗っとかないかんもん

それがヤンキーの掟というか
男の生き様というか

先輩から注がれる酒を断ったら 男がすたる時と同じで
人の情は 受けて立たないかん

受けれるように 強くならないかん
ていう持論があるけんね

まあちょうど 

東区におった女とも手ば切ったとこやし
早良町で紹介してもらう女と飲みに行く話は 延期になったし

車ば改造してしまうまで
酒と女ば断ってみるとも いいかも知れん

最高やなぁ〜

ワクワクするなぁ〜

オレの 第二の青春が
幕を開けようとしているのであった。