N 先輩の一言

何度も書くけど

オレは 高校で水泳部やった

なんでや? って聞かるうと
ただの パープリンのヤンキーって
言われたくないし

バカは 体ぐらい鍛えとかな
仕事がないやろ、つぶしがきかんってやつよ

それでまあ 練習は真面目に行って

試合になりゃ 
緊張して前日に寝れなかったりもする
普通の スポーツ選手でもあったけど

オレなんか

市大会で勝ち抜いても
せいぜい 県大会の予選で敗退して

国体に進む先輩の応援にまわるわけよね

そん時 ひっかかるのは

煙草ばやめれん 自分たい

タイムは伸ばしたいばってん 
煙草は吸うわ、酒は飲むわって 矛盾しとる

けど あの時代

暗黙の了解って雰囲気でもあったんよね

現に 国体クラスの先輩も
ちょこちょこ 吸いよんしゃったし、、

そんなある 試合の日

自分の試合が まだ一本残っとうとに
オレは 便所で一服やって
しれ〜っとテントに戻ってきた

そしたら 普段おとなしい N さんが
ちょっと来いって言うて

「おまえ、このあと泳ぐっちゃろ?
  最低のケジメぐらい つけれよ!」

ってさぁ

怒っとるより むしろ 情けない顔で言うんよね

なんか そん時

意外なほど オレ自身が反省する気持ちになれて
ひとつ 学んだ気がしたな

「男は シャキッとする場面を持て」

そんな ことかな
 
あれは 人生に大きな 「一言」やった

よく言ってくれました 

先輩 お元気でしょうか?