漁師は シブイ

ダチのダチが 漁師で
どこだっけ、、、船越かどっかで

イカ釣り漁船に タダで乗せてやるって 
珍しい話 もってきて

オレ 水泳部やけん
水は全然 怖くないやん

それに酒も飲めるらしいぜって言うんで

2人で 行ったわけね

それがたい

面白半分で行ったは いいばってん

不気味な夜の海に出航して
めっちゃ揺れて ゲロゲロ吐いたし

こき使われるわ 寒いわ 臭いわ
なんか 電球はまぶしいわで

陸に上がった時には

自慢のリーゼントも ワカメのごと下がって
オレら 体力の限界で

顔色も真っ青やった

でも ダチの漁師ね

普段 学校じゃ目立たん存在というか
ダサくて ポンスケで
話したこともなかったけど

漁の時 カッコ良かったんだわ!

普通に漁師として手際よく働いて
帰るとすぐ 仕掛けの手入れやら してくさ

オレ なんか ジ〜ンときて

「おまえ カッコよかね〜」

そう言って 握手したもん

飯の時も そいつが魚ば包丁で切りようとば見て
おまえ すごかね〜って言うたし

宴会が始まったら
酒もけっこう強くて びっくりの連続やった

こいつら 稼業ば継ぐ連中は
17才なのに
早く大人になっとうとばいって思うた

それにくらべて
オレら いつも悪い事ばっかりして 

ちょっと漁船に乗ったぐらいで
へとへとになって シャバかぁ

つまらんばい、、て 思うた

あの経験は
忘れられんね

オレを ちょっとは変えたね

後日

学校で そいつ訪ねてクラスに行ったら

やっぱり ぼさーっとした
ダサい男やったけど

友情のあかしに
調理パンとコーヒー牛乳ば 買ってやった

無修正のエロ写真も 
特別に 渡したと思う。