ビニ本が流行した

エロ本って 昔は空き地に行ったら
ごろごろ落ちとうけん 

雨で濡れとらんやつ
選んで見るとか、、持ち帰るとか、、

綺麗なエロ本が欲しかったら 
空き家とかに いっぱいあったし

電車の網棚やら 公衆便所やら

探せばいくらでも あったもんだ

ああいうのって 暗黙の了解で
次の人 見ていいよって思って 
置いてくんじゃないの?

あの頃は 昼下がりの何とかやら 団地妻ってのが多くてね
(今でも そのフレーズ使うかな?)

内容は今のやつより 
イヤラシかったような気がするけど
顔は ブスばっかりやった

そんな ある時
ビニール本っていうのが 彗星の様に現れて

その名の通り きっちりビニールに包まれとるし
無修正の写真が掲載されとうげなぜ〜 ってことで

時代の最先端ば走るためには
やっぱ 買わないかんめーもんってなって

オレら 上物が置いてあるって噂の
博多駅裏の古本屋に 行ってみたわけよ

当時の博多駅って 
茶色の古いビルで 浮浪者がいっぱい寝とって
駅裏は 汚い一杯飲み屋なんかが あってね
薄暗い路地を入ったとこに 本屋があった

当時で 1500円ぐらいしたんじゃなかったっけ
ダチと金出し合って 2冊買って ダッシュで家に帰り

バリバリ〜って開けたら
あの部分に、、マジックが塗ってあって

されど 特殊加工で消えるらしく、、

「オラァ シンナー持ってこ〜い」 って叫び

そっと シンナーで拭いたら

「うわぁ〜 モロやんけ〜!」 みたいな

あの興奮はねぇ 当時の少年にしか味わえんやろ

今みたいに 情報社会やないけん
DVD も パソコンも なんもない時やけんね

それ見るだけのために 
それから何人が遊びに来たことか

仲間内が みんな見飽きた頃
今度は学校に持って行ったら 一躍 オレはスターやった

しまいにゃ 1000円で売ってくれってやつも出て
カピってっから 500円で売ってやった

ただね〜

その後 販売用に学校に持ってったエロ本が
一度だけ バレて

5〜6発 びんたされたあげく 
没収されたとです、、、

あの先公め あとで絶対 ビニ本ば見とるはずやん。