消去法で悔いの無い人生、、其の一

僕が70才まで着物を作ろうと仮定して
あと20年、、、

消去法でいくとその内の半分は睡眠か食事か風呂かトイレか、、
だから自分の時間はあと10年ぐらいか

しかし移動時間もある、親兄弟その他の用事もある
たまには遊びに行くこともあるし病気もする
創作活動のためには読書や芸術の鑑賞なども勉強としては
必要である

そう考えると機に向かって無心になれる時間は
7〜8年、いやもっと少ないであろう

僕が作った作品を買ったお客様が大切にされて
子供に譲ったとしよう
もしかしたらそのまた子供の時代に古いタンスから
出てきて、リメイクの先生がワンピースにして
着てくれるかも知れない

そしてそれが捨てられた時、僕の存在した足跡が消える時だろう
そう僕は考える

大好きな映画スターの(故)松田優作さんは言った

「人間は二度死ぬ、それは肉体が滅んだ時、もうひとつは
 その存在が忘れ去られた時だ」

そんなロマンを僕は若い頃から考えていて
まあ一部の後輩と 「だから大事に生きなきゃなぁ」なんて
語り合ったりしたものですが、、
先日、焼物の先生と話した折に焼物は割れなければ1000年だって
存在し続けるわけで、もはや歴史となる壮大なロマンだねと、、

だけど着物はせいぜい100年だから
儚いその程度で僕には似合ってるかなぁ なんて

人生は一度きりだから、、
人からいろいろ言われる筋合いもなく頑張ってきたし
かなり悪いことも勇気を出してやってみましたし
そのへんの奴より経験は豊富だと思いますが、、、
だがしかし、、、続く。